感謝の気持ちを表しましょう

今年も残すところあと3日です(実際にはもう2日ほどです)。29日ともなると大方の企業が休みに入り、街を行き交う人はいつものスーツ姿ではなく、年明け支度をしながら年越しの準備を進めているのでしょうか、休みでの私服姿の方が目につきました。

久々に勤務先から戸田の地まで弔問のためドライブがてらに車を走らせましたが、そんな光景が印象的な一日でした。私は明日の午後からようやく年末年始休暇となりますが、今年も帰省することなく、静かに自宅で過ごすつもりです。

さて、これが今年最後の投稿になります。昨日、本年最後の練習となるフィジカルトレーニングを終え、今年も満身創痍の状態と言っていいでしょう。トレーニングに始まり、トレーニングで終わる。そしてまた年が明けたらトレーニングで再開(再会)します。学生らにとってはほんの一週間という僅かな休息かもしれませんが、私自身は気持ちが早くも来季に向いてきています。

前回の投稿でも触れた通り、クリスマスイヴに思い出となるはずであったタイムトライアルは結果、淡路1名を除いて全員が記録未達で終えました。これは理由も明白であるため決して悲観しているわけではありませんが、やはり測定のタイミングと慣れの重要性は正直感じました。正式な測定は今回が二回目となる淡路についてもレコードは当然ながら、本人の感想にもあるようにまだまだと言ったところです。

昨年の同時期にもエルゴ基準をクリアすることを目標に掲げ、これが達成されていない今、練習の在り方、トレーニング内容を再度考え直すことは必要そうです。口だけの単なる目標ではなく、達成するために何を行い、どう行動するのか。そのことにきちんと意味を持たせ、なんとかシーズン突入までに全員が記録達成できるように心を鬼にして春を迎えたい、今はそんな思いでもいます。

また、部員らには全員にこの年末年始の宿題を課しました。と言っても大した内容でもなく、ちょっとしたテーマに沿って、今の思いや感情をアウトプットしてもらうというものです。日頃のやり取りを見ても感じることですが、部員らにはもっと脳内で今の自分やこれからの自分について考えるきっかけを作ってほしいなと思っています。

例えば『1年前の自分』から『今の自分』を比較して心身ともに変化、成長はあったのだと誰もが感じていることでしょう。それでもその変化、成長は目指していた本当の姿だったのか、そこに到達したのか、それを自らが振り返り、『1年後の今』を思い描きながら新年の一歩を踏み出してほしい、そんな願いを込めています。

部員らはこのブログをあまり読む機会はないようなので、本当の目的は伝えていませんが、それぞれがどういう内容で伝えてくるか、楽しみに待ちたいと思います。同時に、どういった内容で出てきたとしても決して間違いもなければ正解もありません。

ただ、これからの1年は、私の今年の後悔と反省を踏まえ、常にある一定の意識を持たせながら練習を進めていこうとそれだけは来年の自分の中での決め事としました。もちろん彼ら、彼女らは大いに成果をあげてくれました。でも私のちょっとした考えと取り組み次第では、もっと成長させてあげられることができたわけなのですから。

と、本来であれば年明けに話すようなことをつらつらと書いてしまいましたが、今後のことについては私自身もこの年末年始にゆっくりと考えていくつもりです。

さて、本年最後の投稿では皆さまへの感謝の気持ちを改めて伝えて終えたいと思います。先にも触れましたが、本日、ある方の弔問に際し、感謝ということばについて改めて考えてみました。それがこのタイトルにもつながるわけですが、皆さんにはピンとこないかもしれません。

実は今月に入り、皆さまからの温かい寄付を数多く頂戴しております。毎年欠かさず寄付いただける方もおられますが、今年は特に遠方の方や直接的に現ボート部にあまり接点のない方まで幅広くいただけております。改めて御礼状をお送りしますが、まずはこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

暮れの練習の機会にTA(チームアシスタント)が、応援グッズを郵送する手筈を整えてくれました。この応援グッズについて、名前はここでは伏せますが、若手OBの実家からのご厚意により頂戴したものです。いつかこのタオルを皆が手にして、コースに足を運んでくれる日を夢に見ながら、当時、製作いただいたものです。それがいつの日か現実のものとなるのではないか、そう感じさせてくれるほどに温かい寄付をいただいております。

特に今回は使途を明確にするという意味で、寄付口座を分けさせていただきました。すると想像以上に部員らへの直接的な支援、還元とする寄付を頂けました。これらについてはチームウェアや補食など、部の会計では賄えないものを私が責任もって部員らに届けさせていただくことをお約束いたします。

またOB会を通じた寄付においてもスピードコーチ、新しいオール、そして先々は新艇などと言い出せばキリがないのですが、OB会と相談の上、使途について検討を進めていきたいと思います。

こうした寄付をいただけてる現状に今回は部の財政についても少し触れさせていただきます。

大学から課外活動に関わる援助金として年間約90万円の援助があります。これに部費をあわせると年間120万円ほどの収入が当部の活動の原資となっています。

次に活動をする上での固定費となるのが、国立艇庫の年間利用料として約50万円、現在の合宿所として借り上げている物件の家賃とその維持費で年間約90万円、お察しの通り、既にこの時点で赤字の財政運営となっています。

その他にレース出漕で約15万円、前述したトレーニング利用料で約30万円、その他、都度都度の艇の修理や備品などを加えると1年間の活動においてはどうにも賄い切れない現状なのです。

もちろんこうした財政状態でやり繰りしていくために皆さまへ寄付をお願いし、大学側へも定期的に働きかけながらなんとか活動できてはおります。こうした状況は恐らく今だけではなく、当部の歴史上、これまでもずっと抱えていた課題なのでしょう。

それこそ私の監督就任当初は艇庫の年間利用料のみ大学から補助され、それも今より半分程度の艇数に対してだけでしたので、活動の発展に並行して、皆さまからの資金面での援助や理解があってこその今なのだと常々感謝の気持ちで一杯です。

そしてこれからの更なる発展のためにはこうした状況を打破できるだけの支援策や私たちだから出来ることもあるのだと考えています。私自身も一OBとして身を削り、部員らが何不自由なく活動できるための一助になればというのが就任当初からの思いです。

年内最後の投稿で現実的な話、ましてや金銭事情という内容は心苦しいばかりですが、寄付をいただいている方々に今のリアルを知ってもらうために私なりの誠意だと思ってここに書かせていただくこととしました。

とは言え、このような財政難にまったく悲観することもなく、我々が目指すところの足枷となるような理由はまったくもってありません。それは結果がすべての世界であるからこそです。

中には活動もままならないのに要望ばかりとご指摘すらあるかもしれません。それでも私たちはこれからも今をリアルに発信し、皆さんが過ごしてきたこの環境がどういう状況にあるか伝えていくこともまた使命だとすら感じているのです。

そして、感謝の気持ちを伝えるだけでなく、ボート部を通じて、かたちにして表していく、それこそまさに今できる唯一のことなのですから。生きていく中で、また仕事、私生活においても感謝の気持ちを表すというのは非常に難しいことです。感謝の行動がすべてを物語るからではないでしょうか。

特にこの寄付に対してはこうした気持ちに対する行動での恩返し、まさにこれに尽きるのだと改めて身が引き締まる思いがした年の瀬でもありました。

本年もこうして無事に事故もなく1年を終えることができました。今年は私も含めて部員らもコロナに感染するなど、決して順風満帆でもなければ、万全ではなかったこともあります。それでも皆さまの温かいご支援、ご声援のおかげをもちまして、活動できましたことを何より感謝したいと思います。どうぞ良い年をお迎えください。

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