すっかり秋めいた季節になりました。昨日、今日と、朝は半袖では少し肌寒く、これが夏の終わり、そして秋の訪れを感じる毎年のサインでもあります。私自身、一番好きな季節はこの秋です。肌寒くなり、日が暮れるのも早くなり、変わりゆく季節を日に日に実感できることもそうですが、特に印象的なのは夏のインカレが終わり、達成感に満ち溢れて迎えた季節だったというのもあるでしょう。
我々の時代のインカレは8月の最終週でした。すべてを終えて、さて、これから何をしよう。本来であれば「満身創痍」とは少し言い過ぎですが、目標を成し遂げ、その先に何もなかったものの、不思議と焦りもなく、ただただこれから来るべき未来が何なのか受け入れようという思いと共に秋という季節を堪能することができていた、あの頃の印象がとても強いからというのもあるのでしょう。
今年、2年ぶりに当部としてインカレに挑む鏑木にはもちろん来年もチャンスはありますが、それくらい達成感を持ってもらえるように残り期間を過ごしてほしいとも思っています。いよいよインカレまでは一週間となりました。小艇は出漕数の兼ね合いもあって、予選と言われる8日(木)への出漕権をかけて、前日7日(水)にタイムトライアルが行われます。
当時は出漕エントリーした者すべてがこの予選に進めていたわけですが、昨今では、こうしたタイムトライアルによる要は足切りが行われるのです。シングルスカルでの現在のエントリー数47大学。予選が4組というタイムテーブルを見ても、最大の6艇と考えるなら約半分がこのタイムトライアルで切り落とされます。つまり、この日をもって引退となる学生も当然いるのでしょう。
そういう意味でも過酷な大会になるわけですが、スポーツの世界ではこうした取り組みは当然のようにあるものです。こうした壁を乗り越えること、またこれが壁となるのであれば、何が足りなかったのか、今一度考え、見つめ直す機会にもなるわけです。失うものは何もありません。今のベストをこのタイムトライアルで全て出せるように挑んでほしいと思います。
当の本人はいつも自信ないことを口にします。そういう性格か、内心は野望を持っているのか、そこは私にも分かりませんが、一つ言えることは皆が彼に期待しています。主将として、最上級生として、そして部の代表としてここに挑むわけですから、思い切ってやってほしい、ただそれだけです。初めてのシングルスカルでの2000mで不安も当然あることでしょう。それでも約2年でここにたどり着いた自分を信じてやればいい、そんな思いで私も当日を迎えたいと思っています。
当日は平日であること、またシングルスカルのタイムテーブルから朝の早い時間のレースとなりますが、可能な限りで多くの方に応援に足を運んでもらえればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、いつもながら1つの投稿で話があちこちに飛ぶのが私のこのブログ記事です。だったら回数を分けて複数回投稿すればいいのではないか、そう思われるかもしれませんが、今はこのスタイルがしっくり来ているので何卒ご容赦ください。
先日、部としては当時、最後のマネージャーとなっていた西崎から久々に連絡がありました。社会人となり、しばらく東京を離れ、疎遠だったもののこれから少しまた関わってくれるという内容と、ありがたいことに現役支援として多額の寄付をいただきました。(西崎、本当にありがとう!!)
彼女のボート部への愛は現役当時から本当に強く感じていました。当時は選手として活動を始め、マネージャーに転身してからは毎練習に顔を出すほど精力的に部を支えてくれました。当時は西崎一人におんぶにだっこだったと言っても過言ではありません。それくらいの功労者で、引退後もと期待したものの残念ながら関東勤務とならなかったため実現はしませんでしたが、彼女の存在は近年の部にとっても本当に大きなものでした。
実はこのブログも当時、彼女がマネージャーブログとして立ち上げてくれたものです。それをマネージャーが不在となり、残った現役が引継ぎ、最終的には私がこうして引継ぎ今に至ります。この監督ブログを始めたのも実はちょうど昨年のインカレが終わってからでした。その当時、1年後のインカレについて触れているの見返すと感慨深いものがありますが、それはまたインカレ後に振り返ることにしようと思います。
思い起こせばこの1年、本当に多くの方からのボート部愛をいただいております。暮れに試みた現役支援のための協賛金による若手を中心としたOB、OGからの寄付、また保護者の皆さまからの温かいお言葉と支援など、現在の活動はただただ自分たちの目標に向かってというだけのものではなく、支えられ、期待を背負い、共に歩んでいるものだと改めて実感しています。
今回のタイトルを見て、おや!?と思われた方はどれくらいいるでしょうか。1993年、サントリーの「ザ・カクテルバー」のキャッチコピーを引用しました。実はこの監督ブログを書くときにタイトルには少し拘りをもってつけているのですが、書き始めた内容を見て、後付けでタイトルを付けるのが自分の中の決まりごとになっています。ですから内容だけ書いておいてタイトルが決まらず、更新をできない、なんてことも実はあるのですが、、、今回は珍しくタイトルを先に考えた上で、投稿しています。
西崎から連絡をもらい、いつかこのタイトルを使う日をと温めていたのが、ちょうどいいタイミングとなりました。このCMを覚えている方もおられると思いますが、単身で上京してきて間もない若い男性が、マドンナにフラれるというストーリーで、なかなかかっこよく決まらないのに、この決め台詞を言うわけです。うまくいかないことがあれば、そんな冷たい目にあったらカクテル飲んで、洗い流しちゃえという、そんなノリのメッセージのようですが、今の時代にもすごく使えるキャッチコピーだなと感心しています。
世の中って冷たいと思ったから、「愛だろ、愛っ。」という言葉をライターは思いついたようですが、私自身も今の心境を当てはめた時にこの言葉を口にするとなんだか救われる気がしています。すべてが自分の思い通りにはいかない、他者があっての自分ですから、そんなに簡単には笑えない世の中ですけど、だからこそこの言葉を言い聞かせることで、ふと化学反応が起きるのです。先日、とある女性を口説いて、フラれることがありました。(これがどういう意味かは想像にお任せいたします笑)
ボート部愛とは相(愛)反した流れになったのは、ちょう
ど今の自分の心境が入り混じった上での、この言葉だったからかもしれませんね。でもどんな場面でも人との関係でうまくいかないことがあってもこの言葉で片づけると案外救われるものですよ。今朝も花の水やりをしながら「愛だよな」なんてカッコつけて自分を慰めていました。
これからもボート部は「愛だろ、愛っ。」をカッコよく決められるそんな青春の1ページになっていけばいいな、なんて願いも込めています。青学らしくカッコよく、是非、青春を謳歌していってほしいですね。そして引退後も西崎をはじめ、多くのOB、OGのようにボート部へ愛を届けてほしいと図々しくも願っています。そして、様々な愛のかたちについて皆さんももう一度考えてみてはいかがでしょうか。
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