多くの支えがあっての今

まずは昨年暮れに呼び掛けた寄付依頼に対して多くの関係者より寄付いただけておりますこと、改めて御礼申し上げます。

昨年は艇の付属品やオールといったどちらもレースで勝負するために欠かせない備品を突発的に購入することとなりました。

毎年の運営費も膨大になりつつある昨今ですから、あてのない資金でその決断に至ったわけですが、やはり時とタイミングこそ重要ですから必要な判断でもあったと思っています。

もちろんこうした部の財政状態について不安を持たれる方がおられることも重々承知しておりますので、改めてお礼状とともに、現状を報告する資料を作成中ですので今しばらくお待ちください。

そして、寄付と言えばもう一つ嬉しい出来事が週末飛び込んできました。

なんと、引退した4年生から現役部員へということでスカルオールが寄贈されたのです。

突然の出来事に皆が目を丸くしたのは言うまでもありませんが、こうした多くの方からのボート部に対する熱い気持ちが伝わり、より一層、精進せねばと思ったのは私だけではないはずです。

本当に多くの支えがあっての今だというのを感じる出来事でした。

さて、先週末は、負傷した淡路が依然として見学にまわっていたので、前回に引き続き、再度クォドを!と思っていたところ、ゼイナちゃんも急遽欠席との連絡があり、飯尾、白川との3人での練習となりました。

またこの日は淡路自身も寝坊で遅れるという始末でしたので、集まった3人でウォーミングアップをしながら1年後、この状況だけは避けたいなと苦笑いもしたものです。

そして3人という中途半端な状況で、クルーをどうするか確認したところ飯尾は通常のシングル練習とし、白川と私でペアを漕ぐことになりました。

ペアを漕ぐとは簡単に言ったものの、淡路の代わりということは私が不慣れなバウサイを漕がなければいけないという問題も抱えていました。

それでもなんとかなるだろうと、いざ出艇してみたわけですが、さすがにペアのバランスで、且つ不慣れなバウサイの動きとオールのコントロールがままならず、これは無理だな…とものの3分で諦めてしまいました笑

とはいえ、諦めてただ止めるというわけではなく、そうであればいっそのこと白川の漕ぎをしっかり見ること、そしてテクニカルの意味も含めて再教育の機会にしようと切り替えたのです。

実際に腕漕ぎからはじまる一連のTD(テクニカルドリル)を一つひとつ時間をかけて丁寧に取り組んでいったのですが、これが功を奏したのか、自分のバウサイも漕げば漕ぐほど違和感がなくなってきたのです。

ですから、ペアでの漕ぎも様になりはじめ、要所要所でしっかり会話を挟み、白川にも意識させるポイントを伝えることで良い練習をすることができました。

そして言ってすぐにそれを実践できるのも白川の持ち味なんだな、と改めて気づくこともできました。

ただし、、、一つ言うともう一つが疎かになるくらいの素直さもあり、この日、何度か沈(チン)をしかけたのですが、それにはもはや声を出して笑うしかなかったです。

白川についてはしっかりした骨格、筋力に支えられているので、本人が意識して力を発揮せずとも瞬時に最大限の出力を発揮することができます(これが彼の最大の持ち味です)。

ですが、それゆえにキャッチ、フィニッシュでのポジションがつぶれてもしまってもそれなりの力が伝わることもあって、本来、力が入るべき姿勢を作らない、保てないという課題がありました。

むしろこれが正しく行えれば今以上に強いパフォーマンスと継続性を発揮できるので末恐ろしい気もしていますが、あまり褒めると調子に乗るのでこれくらいにしておきます笑

また、他には今の選手全員に言えることですが、やはりオールをドライブの加速によって抜くという漕ぎ?技術?がしみついておらず、またその感覚をあまり理解していない節も見て取れました。

ですからオールの水圧だけで自然と抜く手法についても意識させましたが、これはもう少し時間をかけて取り組む必要はありそうでした。(実際は水圧で抜くというより漕ぎ方の意識だとは思っています)

それでもやはりマンツーマンで見られることも先日のクォドとは違って、効果的な指導機会になりますし、何よりじっくり教えながら漕ぎこむことで、白川の上達だけでなく、自分自身も完全にバウサイをモノにしたのも収穫でした。

もちろん今後は淡路にこのポジションは任せますが、不慣れなサイドへ挑戦することも全体のバランスや本来の艇、オールの使い方を再確認するにも重要なことだと再認識したのです。

またこの日は部員らとの昼食を挟んで、午後一発目に八木さんを招いて、戸田公園管理事務所の一室でストレッチ&ヨガの教室を開催しました。

いつもは施術でお世話になっている八木さんのもう一つの顔となっているヨガ講座を開いてもらい、この日はTAの咲果ちゃん、瑞希ちゃんもこれに参加し、一緒に体験してくれました。

約2時間にわたる運動で普段使わない筋肉や、やっているつもりになっているストレッチの本来の意識ポイントなんかを知る機会にもなりました。

選手もTAもそれぞれが得意とするポーズや人並外れた体の硬さなんかも露呈して、終始笑いが絶えない雰囲気作りもさすが八木さんだなと改めて感心しました。

実はこうした体の使い方、そしてリラックスする姿勢というのは実はボートにすごく直結するもので、個々の今の課題をエルゴの漕ぎ方を用いて事前に確認したのですが、それを修正するヒントも隠されていて、とても効果的なレッスンになりました。

当の本人たちはこの結びつきについて果たしてどこまで理解したかは正直謎ですが、終わった後の歩き方ひとつを見ても、一歩の足がしっかり前に出ることや、柔軟性があがっていることを感じられたのではないでしょうか。

ですから、この春は毎週の1モーションでこの練習を取り入れていくことにしました。

そしてもちろん男子だけでは不安もあるので、八木さん不在時にはTA主導でしっかりとレッスンを開催してもらわなければいけません。

彼女たちであれば、範を示し、一緒になって取り組んでくれるでしょうから、八木さんも私も安心して任せられることでしょう。

我々ボート部は普段の練習だけでなく、こうした取り組みを選手、TAにかかわらず皆で行い、新しい練習スタイルを作り上げていっています。

そこには八木さんだけでなく、スポーツモチベーションの方々や、多くの関係者の存在もあります。

そして関わるすべての人が、このボート部に、この選手やTAらに期待し、関心をもってくれています。

これは本当に監督冥利に尽きます。

冒頭お話しした寄付をしてくれる方々も含め、多くの人に応援されているからこそ、これを力に変え、さらに成長して、逞しくなっていってほしいものですね。

こうした成果が実れば必ずや今季は結果でお返しできるでしょうから、日々の一つ一つを大切にこの春も頑張っていこうと思います。

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