気持ちの強さを問う

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

私は退院から一週間が経過し、おかげさまで今週から無事仕事にも復帰できました。

監督業はと言うと一度コアメンバーでのオンラインミーティングを行った程度で、ここ最近はトレーニングにも参加していないため直接部員らとの接触はありません。

それでも各々が日々の練習に取り組んでくれている様子は動画を通して確認できております。

ただ、自ら現地に参加しなければこれほどまでに部員らとの接点や連絡もないものなのだなというのを改めて感じる期間でもありました。

これはある意味、自身の一方通行的な発信が普段から定着しているのもありますし、普段の練習では彼らもそう困ることもないということなのでしょう。

良く言えば手がかからなくなった、悪く言えば放任状態、うーん。適当な言葉が見つかりませんが、自称ウサギちゃんな私は今週末より自らの意志に基づき積極的参加をすることにします。

さて、私のこの不在の間、またGW期間ながらもボートコースでは戸田レガッタが開催されました。

TAに共有してもらった写真を見る限り、多くの方にご声援をいただけたようで、この場を借りて御礼申し上げます。

今回は全員がシングルスカルでの腕試しとなったわけですが、想定していたより出漕数も少なく、当部の4人は予選で見事に散らばってくれたわけなのですが、、、。

その予選結果から翌日に行われる順位決定戦では見事に全員が同じ組となり、5人中4人が当部のメンバーという珍事が発生しました。

長年ボート競技を見てきましたが、これだけ集中する組み合わせというのもあまり見ないもので、傍から見る我々にとっては面白い組み合わせだと感じますが、当の本人たちは内心ドキドキだったのではないでしょうか。

そもそも初日の予選についても組によって風の影響を受けたり、タイムとしてもあまり比較できるものではありませんでしたが、それが影響してのこの奇跡的な組み合わせです。

この結果には運命の悪戯ではないかとさえ思えたものです。

そして注目となったレースの結果、ここでは淡路が貫録の最先着を果たし、貫録を見せつけたようです。

レース後の結果だけは記録で分かるものの、本人たちからはその後のコメントも特になかったので、私も彼らの心中やレース後の振り返りをいまだに聞けずにはおります。

そう考えるとやはりコミュニケーションを取る接点は必要であり、意識的にでも機会を作る、連絡をする、こうした当たり前の行動が二足の草鞋を履くという私の監督業において欠かせないものなのでしょう。

そして、これらを踏まえて次なる目標をどこに定めるかが今の一つの焦点となっているわけですが、昨日までであった全日本ローイング選手権へのエントリーを済ませました。

これについては提示した課題自体はクリアしたことで、挑戦権は得たわけですが、本当の意味ではまだまだ課題は山積みです。

年が明けて掲げた自らの目標について、本当にそれが今現実のものとして近づいているのか。

はたまた、あくまで夢物語のような目標なのか、それを証明するだけの行動が今こそ求められています。

ただ、やみくもに量だけこなす練習は身になりません。

結果が伴わなければ自らがそれをどう克服し、壁を打ち破るかを考え、行動で示すほかありません。

ボート競技は心身ともに問われる過酷なスポーツです。

でもその大方は実は精神論や根性論で克服できるシンプルなものです。

そう考えれば壁なんてものはなく、限界なんてのは自分で勝手に決めているものなんだと思います。

エルゴなんかを見ていても改めてそう思います。

自らの持ちタイムを考えると平均LAPはこれくらいだろう、2000mで言えば、どの地点あたりで苦しくなってくるか、そう脳が理解してしまうとそれに体も反応してしまいます。

人間とは大抵のことを自分で限界だと勝手に決めつけてそれ以上は行えないのが普通なのです。

アスリートで結果を出せる者がこれを打ち破れるのは強い意志と信念が他人より優れているからなんだと思います。

いえ、アスリートだけでなく、学業や資格取得、そして社会で築き上げる地位においてもそうかもしれません。

ですから、ボート競技においても、後はここから先は本当に勝ちたいか、その気持ちの強さが問われる時期なのです。

先の戸田レガッタでは全員が同じレースで艇を並べることになり、その気持ちが問われたことでしょう。

いえ、むしろここで勝ちたいという気持ちが他の仲間より劣っていたとするならばこの先、どういう状況下にあっても結果は同じです。

同じ環境に身を置き、同じように練習を積み重ねながら時にはライバル、時にはクルーメンバーにも成り得ます。

それでも勝つことを譲る、諦めるようではその時点で結果は見えています。誰よりも強く、誰よりも速く、こうした向上心を持てるかがこれから先を左右することになるでしょうから。

インカレまでは残り4か月。そろそろ私も、そして部員も、本当の意味での覚悟をもって臨んでいかなければいけません。

*本日のアイキャッチ画像もTA撮影によるとある日のボートコースでのワンショットより

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