春練開始に幸先良いスタート

ボート部においては一昨日(日曜日)からついに春期集中練習、そうです!通称『春練』が開始されました。

今季の幕開けとなるのは3月末に開催されるお花見レガッタですが、それまでの約二か月間、みっちりと練習を積み重ねるのがこの期間です。

私が監督に就任し、部員が入部してきて以降、毎年のようにこうした春期間を過ごしてきているもののその中身は年々進化していっています。

これは決して部員らが望んでいることではないかもしれませんが、やはり今掲げる目標にコミットするにはどうしても必要なことです。

ですから誰一人これに対して異を唱える者はいません。そういう意味では意識レベルはこの数年で本当に大きく変化しているのを改めて感じます。

この春練の主な目的は今季を戦っていくための下地を作ることにありますが、一昨日はその初日ということもあって、練習開始前にミーティングを設け、このことを改めて伝えました。

ですから計画そのものにも今年は特に、自分自身でどこまでのレベルに引き上げていくか、個々に目標をコミットさせる手法を用いることにも主眼を置いています。

また、チームとしてそれぞれに課した目標は以下の3点です。

①エルゴでは個のレコード記録を更新すること

②乗艇では艇速を上げるため指定レートに準じて目に見えるLAP、タイムで上げること

③フィジカル面強化としてRUNでの基礎体力UPとともに食事改善による体重(筋肉量)増加を図ること

これまでTA主導で目標管理を再三伝えてきましたが、そこにしっかり落とし込めるように設定もしたつもりです。

実は昨年までの春練でもメニューとしてハードエルゴを行ってきました。

ですが、8週間という期間は先が長いことでいつしかマンネリ化し、記録こそ徐々に伸びるもののセット数を考えての守りに入ること、また最終週に帳尻を合わせたように記録を伸ばすという傾向も見て取れました。(きっとこれで最後だと言う精神面の方が大きいかもしれませんが)

ですから今年は自らがメニュー毎に目標LAPを定め、計画的に上げていくことで、自らに進化を問うよう促しており、それによっての成果をこちらも測るということを試みます。

当然全員が達成することが目標ですが、どこまで意味のあるものにできるかも自分次第ですから、その過程をしっかりと見守っていこうと思います。

そしてこの初日では早速、目標設定を見定めるため、また暮れに予定していた2000m測定の延期日ともなっていたため、タイムトライアルを行いました。

当然、暮れからここまで緩んだ体では記録達成など期待していなかったものの、良い意味で期待を裏切る衝撃の記録を目の当たりしました。

それは部内では一人、エルゴ記録でも遅れを取っていた1年生の飯尾が前回記録から40秒も縮める快漕でのレコード更新を見せたのです。

これには私も正直驚きました。ここ最近の練習を見ていても漕ぎ方そのものが安定してきていたためドライブの力強さは以前に比べ大幅に上がっていたのには気付いてもいました。

とは言え、2000mを漕ぎ切るだけの体力という点では不安があったわけですが、横で見ていてもガクンと落ちることもなく安定したLAPを刻めたのは正真正銘、彼の今の実力そのものということなのです。

測定を終えた後に上級生らからはこれくらいの記録は出ると思っていたくらい最近の練習時はスコアが安定していたようです。

ちなみに私の記憶が確かなら鏑木、鈴木、吉澤の1年の春の頃より記録自体は上回っているもので、むしろこれからそれ以上の記録更新を予感させるものでもありました。

つまり、飯尾のいい意味での期待の裏切りは部にとって幸先の良いスタートとなったわけです。

その後もメインメニューのエルゴに加え、エルゴで30分のフリー漕を行いました。これはエルゴ練習の際に今では必ず入れることになっています。

このあたりは以前に比べて総量(漕ぐ時間・距離)を増やすことを求めているので、部員らにとっては1モーション、1モーションで今後、疲労蓄積も大きくなっていくでしょう。

実際にこうして約二時間近くにわたるエルゴ練習でしたが、今後はレストの時間などもしっかりと時間管理を行うことを主将の鈴木には求めました。

それは今後、部員数が増えれば自然と一人一人の行動によってチームの動き、そして精神面にも何かしらの変化があらわれるわけですから、管理という面でのリーダーシップも必要になってくるからなのです。

疲れはあろうとも、締めるところはしっかり締めて、行動していくメリハリ。こうした意識改革も今からできることだと思っています。

そしてこの日の午後はいつもながらの乗艇練習。この時期の日曜日の午後はシーズン中以上に閑散としています。

またこの日は風も穏やかで、終始静水が保たれるコースコンディションでしたから初日の練習としては大変有意義な練習になったはずです。

この春練の特徴としてはエルゴだけでなく、乗艇についてもLAPを意識して、艇速を上げることを求めます。

よって、その日ごとのメニューも指示していますが、こうなるとどうしてもメニューをこなすことが優先されがちなので、春練を終える頃にどれだけの変化を生むことができるか、まさにこれがカギとなるわけです。

ただ実際には乗艇での艇速LAPはそこまで大きく変化するものではないのが現実かもしれません。

技術面での多少の変化はありながらも、目に見えるかたちで艇速LAPを上げるためにはやはり今もっとも課題としているドライブの強度、これを追及していくことに尽きるわけです。

それはほんの少しの意識の変化だけでいいのですが、この期間で実行できなければシーズンを通してもそう大きく変わることはないのです。

この日の練習を見ていると特に鈴木、淡路のダブルスカルについては今の時点での完成度はやはり高いことが分かります。

だからこそここからの成長変化は重要であり、二か月で変化を生まなければこの先も大きな成長変化は望めない、そんな気もしているのです。

当部は従来からの傾向として「エルゴは死ぬほど疲れる、乗艇はそれに比べると、、、」こうした現状もあり、今後はある意味こうした状況を変えていかなければいけません。

少なくともこの日、飯尾が見せた快漕には本人の中で劇的な変化があったからこその結果で、その成長にこそ実は大きなヒントが隠されているかもしれません。

ですから、上級生らは特にここからもう一段階ギアを上げていくために後輩からも是非学んでほしいと思います。

とにもかくにもここからいよいよ2024年が本格的にスタートしたわけです。飛躍の年、最高のシーズンとなるよう精一杯頑張りますので皆さま、どうぞご期待ください。

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