なんだっていきなりのこのタイトルかとお思いかもしれません。でも今日の投稿は珍しくタイトルがまずはじめに浮かびました。
ゴールデンウィークの真っ只中、戸田ボートコースでは毎年この時期恒例となる戸田レガッタが開催されました。
青山学院大学ボート部からはシングル2艇、ダブル1艇が出漕しました。これは先日行われた3大学対抗戦と同様のクルーで、距離が前回の2000mから1000mに変わっただけです。
でも同じ週に2つのレースに出ること自体が珍しいことですよね。“The ゴールデンウィーク”らしいと言っていいくらいにこの二日間とも絶好の晴天に恵まれ、むしろ日向で陽を浴びるのは少し汗ばむくらいの陽気な天気でもありました。
この二日間、応援に来ていただいた皆さま、本当にありがとうございました。
今回はラキくんのお母さんもボートコース初見参でしたが、ここでしか味わえない独特のコースの雰囲気を見て、少しはボートという競技やこの戸田の環境のことを理解いただけたかもしれません。
今回初めてお会いしましたが、本ブログの存在もすでに知っていただいていたようで、本当にありがたいことですね。このブログでボート部の活動の一旦に少しでも触れていただければ、こうして続けていることに自分なりにも何か役に立てているのだと自分なりに価値を見いだせそうで安心もします。
おっと、タイトルの話題から少し話しはそれてしまいましたが、前回の投稿でもスランプと表現しまた通り、今回のレースを観ても、改めて当部がおかれる今の状況を冷静に分析することができました。
それなりのクルーとはそこそこにいい勝負ができます。それでも上級者というか、高校経験者のクルーとの差、はたまた決して見た目は当部の方が明らかにまとまって漕いでいると思う艇でも結果では及ばないことがレースでも起きていました。
特にそれはスタートして500m手前あたりで顕著に表れ、要するにレース中盤のコンスタントで明らかに艇速の違いが生じてしまうのです。今回のレースでは当部の各クルーともレートは比較的高めで運ぶことができました。
これはおそらく先日2000mを漕いだばかりで、距離が短縮することで精神的に気持ちの余裕があったからなのでしょう。それでもやはり結果は伴わず、現時点で歴然とした力の差を感じるのは漕ぎ方そのものにあるのだと改めて気付かされました。
こうなった要因は多くあります。エルゴでの練習をしすぎたこと、フィジカルを鍛えすぎたことで力の使い方を少し誤って認識していたこともあるのかもしれません。力が強いがゆえに短い距離ならそこそこに漕げてしまいますが、その漕ぎ方ができるのはせいぜい前半のみなのでしょう。
ですから普段の練習を見ていても一瞬速いと思わせる艇速は、あくまで短い距離に限定されてもいます。レースやコンスタントの伸びという点でみれば明らかに劣ってしまう、それが我々の置かれた状況であり、他艇との差を埋める努力をしない限りこれ以上の成長はないのだと痛感させられました。
でも逆を言えば、ここで意識改革を徹底的にすることで、この差は埋められることもはっきりしています。そう、今の現状でこの差であれば、僕たちにはできることがまだあるのです。それを改めて感じたのが、この数日間なのです。
昨日はレース後であっても水曜日ということもあって、定例のフィジカルトレーニングに全員で参加しました。これまではこのトレーニングでも、個々にただひたすらにがむしゃらに強く、徹底的に体を痛め、強化を図ることが優先され、疲れてもそれを全身で動かしていくことに重きを置いてきました。
おそらく乗艇でもエルゴの練習においてもその意識はずっと続いていたのかもしれません。とにかく漕ぐこととは、持てる力を出し切ることだと言わんばかりに、むしろそれが練習だと思い込んできたのかもしれません。
だからこそ今の課題や自分たちの考えを一度捨て、ポジションと下半身の使い方を徹底的に意識してもらい、本来持っている力を生かし切ることに考えをシフトしていこうと思います。これは決して個人がどうとかではなく、全員が同じように頭を切り替え、徹底的にやっていく必要もありそうです。
むしろこうなってしまったこと自体、私の教えの最大の過ちです。だからこそもう一度全員で変わろう!この三ヶ月で劇的な変化を見せてやろう、それを合言葉にやっていこうと決めました。
レース後の彼らの意識も今、少しずつ変わろうとしているので、そのために何が必要かも全員で一緒に考えていこうと思います。正直これは練習でどうこうなるレベルではなく、日常生活や練習以外の時間でどこまで意識をそこにもっていけるか、そこも重要です。
そう考えてみれば意外とシンプルなことで、厳しい練習をすることではなく、頭を切り替えるだけで今より速くなるなんて気持ちも楽じゃないですか笑
僕自身は楽観的にそんな風に考えますが、今の皆の実力で実戦できればそれがきっと大きな成長になると思えます。それだけ素材としてこれまで成長してきましたから、楽しみしかありません。むしろここ数日並べた相手より、短期間でどう追い付け、追い越せと成長させられるのか、その可能性は大いに秘めているので、楽しみ、やりがいをもってやっていこうと思っています。
そもそもスポーツにはその良さの一つに改善ゲームという感覚を養うことができると思っています。ボート競技は特にそれが顕著に現れるスポーツで、将来仕事をするに際しても通じるものがあるのだと私自身はよく感じます。
仮説を立てて、実行して、検証して、改善します。改善したことでどんな変化が起きるかを楽しみながら続けると目の前の練習もぐっと楽しくなります。すると行動、つまり練習が主体的にもなるのです。
がむしゃらに量だけをこなす仕事の意味はありますか?生産性を考えると明らかな無駄な時間の消費も大いにあるはずです。
大事なのは伸ばしたいこと=目的を意識することです。目的を見失い、がむしゃらに続けることだけではまったく意味がありません。忙殺された仕事の中から何を見出すというのでしょう。
目的に対してどう最大の効果を得られるか、試行錯誤しながら続けることのしつこさを身につけて、成長していくこの過程こそ本当に必要なことなのですから、みんなにもしつこく、徹底的に続ける癖をこの際身につけてもらうことにします。
変わりますよ、彼らは。僕自身は今、可能性を感じる彼らに期待しかありませんから、この手できっとそれぞれの花を咲かせていきたいと思っています。
変わるぞ、青学!「CHANGE」の時こそ『CHANCE』なのだから!!
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