懐かしくもある苦い記憶

スポーツの日を含む10月の3連休が終わりました。

日本全国でこのスポーツの日の名の下にスポーツを親しみ、健康的に祝日を過ごされた方はどれくらいいるのでしょうかね。

今でもまだ『スポーツの日』というネーミングにしっくりこないのと、10月10日こそが『体育の日』だとうっすら記憶にあるのも年代的にでしょうか。

ちなみに名称変更されてから今年で早4回目を迎えた『スポーツの日』ですが、その趣旨も「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」へと変更されているようです。

昨日はそんなスポーツの日だったわけですが、残念ながら監督として指導にあたることはなく、そんなネーミングとは対照的に私自身は1年で数回しかない仕事もボート(スポーツ)もない休日として過ごさせていただきました。

ただ、週末はその分、仕事以外の時間はきっちりボートコースに顔を出し、今週末に迫る全日本新人を目指すダブルの二人の今の状態を確かめに参加してきました。

と言いながらも土曜の午後、日曜の午前、午後とも、ほぼ練習を生で見ることができなかったのは、変則的な練習時間にもありました。

スポーツの日が影響してかは不明ですが、この時期となれば社内レガッタが盛況です。先週末は土日とも大手社内レガッタが大々的に開催されていたこともあって、コース閉鎖時間はいつも以上の朝6時から夕方18時と記されていました。

全日本級の大会前にこれほどの時間を閉鎖されると多くのボート部が活動を制限されることでしょう。

これらへの対応として乗艇をするとなれば荒川への川だしか、早朝・夜間練習しか選択肢が残されていません。

ただ、小艇中心で蛇行する川の乗艇が不慣れな当部では基本的に川だしは行いません。

ですから残された選択にあるのは早朝・夜間練習のみとなるのです。

以前までは合宿所の利用は宿泊を制限し、休憩のみとしていたのものの、現在の部員らには練習前の宿泊を許可しています。これは通うのが遠いなどの理由が主にあります。

ですから今では早朝練習も選択肢の一つであり、当然のようにその選択をできるのですが、日曜日に至っては朝4時からの乗艇練習と連絡がきて、少し憂鬱になったのはむしろ自分の方でした笑

ちなみに通称〝4時練〟については多くのOB方が懐かしく思われるのではないでしょうか。

当時、私も含めて厚木キャンパスに通っていた頃は1限の授業に間に合うための練習時間は朝4時でした。

当然、コース沿いに艇庫を構える各大学もそれほど早い時間からの練習は行っておらず、蹴り出しをした後のコースは貸し切り状態そのものでした。

ただそれが気持ちいいと思えた記憶はほとんどなく、起床が3時台であることや、さすがに人間がこんな時間からスポーツをするのはむしろ体に悪いのでは?とすら思っていました笑

それこそ大学1年生だった私が、初めて結城さんとクルーを組んだ時には4時練に合わせてもらっていたものの、何度か起きて来ない結城さんを家にまで起こしにいきました笑

そんな苦い記憶の4時練ですが、これを経験した部員は私たち(同期の山本ら)が最後のことだったと思います。

数年後には厚木キャンパスもなくなり、あの朝の片道2時間半という過酷な通学もなくなったからです。

それから20数年後に4時練を再び迎える日が来るとは正直思ってもみませんでした。

4時なんて寝起きのそのテンションでモチベーションを上げて行うこと自体が非効率だと反対派の中心であったのも私です。

当然、彼らの練習も身が入るわけがない!と思い込んでいたのですが、当日、そこに現れた3人は妙にテンションが高く、むしろいつも以上に元気そうな様子がうかがえました笑

これはきっと初めての体験だったというのもあるでしょうし、最近彼らは段々といわゆる『ボート部化』していっているのです。

※ボート部化とは…都内の大学に通いながらも戸田やコースにいることがスタンダードになり過ぎて、例えばロージャケなどボートファッションは当たり前、ひどいときは乗艇前に使用するサンダルですら都内を出歩いて行く現象を指します。

夜間の練習こそ21時頃までコースには照明がついていますが、朝の4時はさすがに辺りはまっくらで懐中電灯の灯りだけを頼りにコースに出ていくことになります。

もちろん陸からでも漕ぎを見れるわけもなく、乗っている本人たちですら、メンバーの漕ぎを見ることができないくらいです。

ただそんな中でも一つの利点としてあるのは夜間と同様に艇がやたらと進んでいる妙な感覚に陥ることです。

私自身も実際に4時練こそ避けていましたが、夜間の練習を積極的に行っていたのはこうした利点があったのもあります。(もう一つの理由は練習している姿を誰にも見られたくなかったのもありますが)

そのせいもあってか、練習後のコメントを聞いていても調子が良さそうな感触、雰囲気も伝わってきました。

日曜日の午後もコース開放後の18時以降に乗艇を開始し、あたりはすでに日が落ちていたのですが、少し目にしたダブルの様子も確かにスピード感と力強さが備わっている(ような)印象を持ったのです。

そんなこんなでスポーツの日こそ、普段とは違ってインドアで過ごしましたが、その前日、前々日と久々の4時練や私がよく当時行っていた夜間練習を共に体験することができたのです。

こうして上り調子で迎えるが今週末の全日本新人戦です。

私自身は大会が行われる金曜日から日曜日が仕事のイベント関係が立て込んでおり、日曜日にはまた四国へ出張移動が入っているため、生で観ることはできそうにありません。

それでも飯尾、白川の怖いもの知らずダブルがどういう漕ぎとレースを見せてくれるかとても楽しみでなりません。

かつてないほどにスタートスパートを磨き上げて、今自分たちが持てる力を発揮するだけの練習は行ってきました。

あとは当日のレース含めて結城コーチに全て託しますので、寝坊しないでくださいね!w

*本日のワンショットはまさに4時練の蹴り出し時の写真です。(最近のスマホは暗闇でもいくつかの照明があれば明るく撮影できるので錯覚しますが、実際はほぼまっくらな状態でした)

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