公式ユニフォーム化を目指すわけ


年が明けて初めて訪れたボートコース。さすがに1月ともなると気温が下がり、冷たい風が吹き抜けるとあって体の芯から冷えます。

今日の午前中はお決まりの市立艇庫でのエルゴ練習。室内と言えど、コンクリートの床面であることに加え、昨夕の雪の影響で気温が下がったことで一段と寒く感じ、まるで冷蔵庫の中のようでした。

部の活動では先日、年が明けて初の全体の顔合わせとしてオンラインミーティングの機会を設けました。

そこではアイスブレイクの意味も込めて、冒頭に年末年始の過ごし方について一人一人に発言してもらいましたが、暮れのインフルエンザ罹患以降、落ち過ぎた体力を心配する声が揃って聞こえてきました。

それでも今季(今年)を戦っていくにはこのリフレッシュ休養が決して悪い方向になるとは考えられず、むしろプラスになることでしょう。

こうした体力不安はあるものの、まずは2月からの春季集中練習を開始できるだけの体力作りが実際に今月の課題になりそうです。

もちろんこの期間、大学では後期の試験も控えているため、学業両立を掲げる部として、そこはしっかりと結果を出して晴れて2月からの活動をスタートしてほしいとも思います。

また午後の乗艇も昨日に比べれば気温も上がり、晴れ間が見えると時折、暖かさも感じました。ですが、漕いで動いている選手よりも陸にいる人間にとっての方がこの冷たい風は堪えます。

実際、今、このブログは陸から彼らの練習を見ながら書いているわけですが、悴む手に息を吹きかけながらやっとの思いで書いています笑

さすがにこの季節に2時間以上、外で過ごすのは辛いものです。

それでも自分のことはさておき、毎回ビデオ撮りをしてくれるTAのためにこの日はポップアップテントを持参しましたが、これが意外と好評でした。しばらくはこれで寒さを凌いでもらおうと思います。

夏は夏で日差しが厳しく、冬は冬で寒さが堪える、屋外競技の辛いところですね。

 

さて、この週末の乗艇練習からは先日のミーティングで当面のチーム目標を決めたこともあって、11月以降にあったその日暮らしの練習にもならず、目的を明確に掴んでいる様子が窺えました。

具体的には当面のチーム目標を6月に開催される全日本選手権出漕として掲げたのです。

昨年は見切り発車的な出漕にもなりましたが、昨年このレースを経験することで我々にとって足りないこと、また目指すべき目標(インカレ)のために必要なことをレースを通じて再認識しました。

ですから、2月からの春季集中練習から動き出し、お花見レガッタやその他、春に開催されるレースはあくまで通過点として、ここを目指して取り組んでいくことにしたのです。

それは決して個人や単に一部の選手の目標にせず、今もっとも必要な部内競争を活性化するためにも全日本選手権に向けてのクルーメンバーはあえて決めず、当面はやっていくことで皆も合意してくれました。

部として全員がこの目標に向かってまずは歩んでいく、新年早々、今までにないほどの明確な目標を示せたことは幸先のいいスタートにもなったことでしょう。

 

またこうした全日本級のレースに出る上で、私は以前より考えていたことを並行して進めています。

ですからこの日は、あるスポーツメーカーと練習の合間に打ち合わせを行いました。

そう、それは公式ユニフォーム化です。

近年、製作したローイングスーツは3枚。どれもごくごく一般的なボート仕様のユニフォームです。

でも私は以前からこのローイングスーツと言われるユニフォームスタイルにはとても否定的でした。

ボート競技に携わった方なら初めて見るこのユニフォーム姿に抵抗を感じない人はいないからです。

体に密着する生地、作りは着慣れればこれ以上のものはありません。空気抵抗的にもこれが良いとされるのかもしれませんが、やはりこんな当たり前こそ変えていきたい思いに強く駆られています。

ですからこうした疑念を取り払うために今、公式ユニフォームの製作を言わば独断で進めているのです。

おそらく実際に着る部員らからはきっと疑問しかないでことでしょう。今となってはこれが当たり前であり、自らがデザインしたものへの愛着なんかもあるかもしれません。

それでも私がこれを推し進める理由の一つにあるのは初心者、未経験者のボート競技への抵抗を解消させたいという思いです。

実際に初めて水上でオールを手に漕いでみて、つまらないと思う人はごくわずかだと思います。それくらい水上でボートを進めて漕ぐ感覚は誰もが魅了されると言っても過言ではありません。

でもあの通称『ロースー』を着ることにまず抵抗を覚える。それが現実ではないでしょうか。。

確かに今、私が製作に取り組んでいるものも決して別の物というわけではありません。

それでも体のラインが出過ぎることなく、女子漕手が新たに加わった際にでも出来るだけ抵抗なく始められるものを製作したいと思っているのです。

また公式ユニフォームですから当然これは全日本級の公式大会でのみ着用することを基本に考えています。

つまり、ここに出漕する者だけが着られることの差別化を図り、このユニフォーム自体を部の中でも価値あるものにするという思いを込めています。

多くの競技においてユニフォームを着られるのは一部の選手に限られているはずです。それはレギュラーを勝ち取り、試合に参加する可能性のあるものだけがこれらを手にするからです。

それと同じように、全日本級のレースに出漕できる者だけが手にするのだって当たり前にしていけばチーム内の競争にもますます拍車がかかるのではという期待を持ってもいます。

以前と比べ、現在は全日本級の大会に出漕するには一定の基準が設けられています。誰でも参加できるわけではなく、勝ち取った選手しか出られないのであればユニフォームだって然りなんだと思います。

ですからこれから向こう10年はデザインを変えず、これぞ『青山学院大学ボート部の公式ユニフォーム』というのが定着するようなそんなものを製作したいと思っているのです。

ですから今季、まずは目標とする全日本選手権にクルーを出漕させる、そしてそこには新・ユニフォームを着て、その舞台に立つ。これが皆にとって本当の意味での目標になってくれたらと願っています。

尚、練習時のクルー編成においても部内でまずはAチーム、Bチームを編成しました。

これは目標レベル感を現在の力量で合わせることが目的であり、決してA,Bで差があっても練習内容に違いがあるわけではありません。

むしろBチームの成長こそがチームの底力や成長につながるためこうしたチーム作りで全体の底上げを考えているわけですから、クルーは違えど、皆で一つの目標に向かい、邁進してほしい。それが正直な今の気持ちです。

水曜日にトレーニングで部員らと久々の顔合わせをしたものの、私にとってが今日がある意味、今年の練習初日です。

部員同様にスロースタートでいいと思いながら、参加したら参加したで自分の気持ちが一番エンジンがかかってしまったかもしれません。

それでも今季は昨季以上の戦いを挑み、結果を求めていくわけです。その中でまた新しいことにも色々とチャレンジしていこうと思います。

我々、青山学院大学ボート部は今までの既成概念にとらわれることなく、常に変化を求めていく、それが私の目指す部のあり方でもあるのです。

もちろん結果にも拘りながら、この部でボート競技をはじめたい、また続けたいと思う学生らが多く集まってくれれば嬉しい限りですね。

この寒空の下、冷えた体にも熱い情熱が湧いてきてメラメラと燃えてきた、そんな1日でした。

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