このブログを定期的に読んでいただけている方はすでにお気づきになっているかもしれませんが、ボート部を運営していく上での一つの壁にぶち当たっています。
その壁にはこう大きく文字が書かれています。
「信頼関係」と。
内輪での出来事でもあるため、起こっていることのすべてをここに書くことは致しません。
またこれはボート部に限って起きることでもなければ、世間一般のいわゆる会社という組織中でも起こり得ることでしょう。
ただ、その中で一つ違うのは、立場とその関係性でしょうか。
会社には雇い主がおり、管理、監督を務める上司と言われる管理職等が存在し、その組織の中に部下と言われる社員が存在します。
これらはいずれも雇用契約の中で存在し合い、給与という対価をもらいながら、成果として会社の利益追求をしていきます。(利益追求ばかりが目的ではないもののあえて最終目標という意味で表現しています)
ですから義務感という言葉が適切か分かりませんが、指示、命令の上に成り立っていることが基本です。
我々ボート部はどうでしょう。
大学から委嘱されている監督ではありながら、対価や報酬もなければ、責任以上に背負うものは多くあります。
恐らく多くの大学部活動の監督やコーチと言われる方はそうであり、それこそ箱根駅伝のように日本中のメディアに露出する大会や、野球、サッカー、ラグビーなどプロ化の道が先にあるような部活動は指導者として対価・報酬や、時には名声を得られます。
でもそれはほんの一握りであり、我々のような日の目を見ない競技、団体であればボランティア、慈善活動の域を脱しないのかもしれません。
ではなぜそれでも成り立つのでしょうか。
その考えも人それぞれでしょうでしょうが、こと私自身で言えば、よくこのブログでも使命と表現しますが、志を掲げていることがもっとも大きな理由なのでしょう。
ただ、それは一歩間違えれば、監督の一人よがりにすらなりかねないので、私はなるべく主役は部員らであり、主体もそうであると自分には言い聞かせています。
信頼関係は自らが作り上げるものだとも感じています。
先日、月1回のオンラインミーティングで先の合宿についての報告がないことや行動の問題点についても触れましたが、それは彼らだけの問題ではなく、信頼関係や必要性を感じてもらえない自分にも非があるので、と述べました。
もちろんなぜ報告をすべきかも、その理由をきちんと伝えましたので、彼らにとってそれがどう響き、伝わり、今後改善されるかは分かりませんが、こうしたメッセージはこれからも発信していきます。
監督だから報告しろというのは愚の骨頂です。
ここは私のボート部ではなく、私たちは皆でワンチームですから、そのことを皆が理解してくれれば今の部はもっと良くなっていくことでしょう。
幸い、皆、素直な選手たちです。一生懸命なTAです。そしてなによりボート部が大好きなOBたちが集まったスタッフです。
それぞれが主体性をもって、互いに尊重し合いながら、ボート部が発展していけばいいとこれからも願っています。
ミーティングでは部員全員の今の胸の内や思いをできる限り吐き出してもらいました。
もちろんこれですべてが解決するとは思いませんが、掛け違えたボタンを一つずつ外して、もう一度掛け直すようにしていこうと思います。
話を戻しますが、一般的なスポーツにおける監督とはやはり勝利至上主義だと思います。
もちろん結果が求められる世界においては「勝つために」が最優先されているから当然のことなのかもしれません。
でも私たちのような大学スポーツの監督の立場で言えば、私は勝負事以上に人間関係においても何かを得てほしい、そんな思いがあります。
それこそ、2011年に当時、長島さん(前OB会長)より監督をお願いされて以降、ボート部再生という至上命題を受けたときにはそこまでは想像していませんでした。
もちろん勝負には拘りたいです。でもそこにたどり着くまでの過程で、経験できることはなんでも、それこそ失敗や過ちも含めて経験させてやりたいと思っています。
たった4年間の大学生活ですから。
最近、よく部員たちに監督の後任についても聞かれます。
これは実は以前から思っていることですが、私が教えた後輩たちの中から監督をしたいと誰かに志願してほしいのです。
私のやり方を見ていると、それ以上になんて出来ないように想像もしているようですが、全くそんあことはありません。
これはあくまで私自身のやり方であって、正解もなければ、比較する必要もないのですから。
ただ、大学スポーツの監督という立場に魅力があるかどうかは自分自身でその価値を決めるべきだと思っています。
富や名声を得られることはほぼありません笑
でも己の信念や生き様と言いますか、何かを成し得ようという強い気持ちさえあれば誰でもできることなのですから。
そして、そんな自らの思いがきちんと伝われば、それは結果として表れることでしょう。
ですから、我々ボート部がいつかまだ見ぬ世界に到達したときはきっと互いの信頼関係も絶大なものとなっていることでしょうね。
そんな日を夢見て、また一歩ずつともに歩んでいきたいと思います。
なんだかまとまらない内容になってしまいましたが、今の自分の思いについて述べさせてもらいました。
決して今、信頼関係がないということではありません。
ただ当たり前に過ぎている日々や、各自の行動が相手にどう伝わるか、その点について今一度、自身で振り返る機会にしてもらえたらと思っています。
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